2025年8月20日
エコキュートの耐用年数と寿命を徹底解説!長持ちさせるコツや交換時期の目安

エコキュートは、省エネ性が高く、環境に配慮した生活が実現するため、多くの家庭で選ばれている給湯システムです。ところがエコキュートは、他の給湯器と比較して費用の高めな点がネックとなっています。そのため、購入したらなるべく長く使いたいものです。また、買い替えの時期をあらかじめ知っておいて、資金計画を立てたいものです。そのため、どれくらい使えるか、いつ交換すべきかといった耐用年数や寿命の目安は、多くの人が気になるところでしょう。そこでこの記事では、エコキュートの耐用年数や寿命について、詳しく解説していきます。
1.エコキュートの耐用年数が気になる理由とは?
まずは、エコキュートの「耐用年数」が気になる理由を見ていきましょう。
1-1.高額設備のエコキュートだからこそ寿命を知っておきたい
エコキュートは導入するのに当たって、40~70万円と高額な費用がかかります。これは、多くの家庭にとって大きな出費ではないでしょうか。そのような大きな投資が必要なものについては、あらかじめどの程度使えるものなのか、いつ頃買い換えが必要なのかを把握しておきたいものです。そうすれば、資金計画も立てやすくなるでしょう。
1-2.突然使えなくなるのを避けたい
エコキュートは、家庭での快適な給湯を一手に担う存在です。もし突然故障すれば、お風呂や洗面所、キッチンなどで一切お湯が使えなくなってしまいます。
1-3.故障すると交換・修理まで時間がかかりがち
エコキュートは専門的な工事が必要なので、在庫を確保したり工事日程を調節したりするのに1週間から2週間かかることも珍しくありません。あらかじめ寿命を把握して、決定的に壊れてしまう前に手配すれば、急な故障でお湯の使えない期間を最小限にできるのです。
1-4.エコキュートの省エネ性能は日々進化
近年のエコキュートは省エネ性能が大きく向上しているのをご存知でしょうか。それによって、光熱費の削減効果も高まっています。そのような機種・モデルは価格が高めなものの、耐用年数を目安にして計画的にエコキュートを買い替えれば、結果として電気代が下がり、長期的に見れば十分な費用対効果が得られます。
2.エコキュートの「耐用年数」、「寿命」とは違うの?
そもそもエコキュートの「耐用年数」とは、どのような年数なのでしょうか。「寿命」とは違うのでしょうか。
2-1.「耐用年数」とは、税務・会計上の基準
国税庁の定める法定耐用年数によれば、エコキュートは「機械及び装置」のうちの「その他」に分類されます。そして、耐用年数は「6年」と定められています。
この「耐用年数」とは、エコキュートが実際に故障する時期や耐久性を表すものではありません。企業・個人事業主が減価償却計算を行うための、会計上の目安です。そのため、一般家庭のユーザーにとって、耐用年数の数値は日常の使い方に直結するものではありません。
2-2.エコキュートの耐用年数を知っていて役に立つ場面
一般家庭のユーザーにとって耐用年数は、日常の使い方に直結するものではありません。それでも、知っておくと次のような場面で役に立ちます。
- 中古エコキュートを検討する際に、「耐用年数を超えた機器=税務上の価値ゼロ」だとわかる
- 住宅の売買やリフォームの見積書に「耐用年数」という言葉が出てきても、混同せず理解できる
- 「6年が基準なのに15年も使えるの?」という疑問を持たずに済む
普段は耐用年数についてとくに意識しても困ることはないものの、知っておけば情報について読み解く力が上がり、購入・交換の判断も冷静にできるようになるでしょう。
2-3.「寿命」は実際の使用可能期間
耐用年数と似た使われ方をするのに、エコキュートの「寿命」があるものの、これは実際の使用可能期間を表します。エコキュートが性能低下や故障がなく、問題なく使える期間が「寿命」です。メーカーや機種、設置環境や使用頻度などによって異なるものの、一般的なエコキュートの寿命は「10~15年」程度が目安です。
2-4.耐用年数と寿命の違いを押さえておくメリットとは?
耐用年数と寿命は、混同してしまいがちです。すると、「もう6年経ったから交換しなくてはならない」などと、判断を早まってしまいかねません。寿命を超えて使い続けても、効率が下がったり、古すぎる機種で部品が手に入らなくなったりといったリスクが高まります。耐用年数と寿命、両者の違いを理解することは、最適な交換時期を見極める基礎知識になるでしょう。
3.エコキュートの寿命を左右するものとは?
エコキュートの寿命は10~15年といわれているものの、さまざまな条件によって一般的な寿命より短くなったり長くなったりします。そこでここからは、エコキュートの寿命を左右する要素について解説していきます。
3-1.設置環境の影響
エコキュートは、屋外に設置されるため、気候や周辺環境が寿命に大きく影響します。たとえば寒冷地では凍結によって部品の破損するリスクが高く、沿岸部では潮風の塩害によって金属部品が腐食しやすいものです。早く劣化が進む環境にあるエコキュートは、通常より早く寿命を迎えると考えられます。
3-2.使用頻度と負荷
家族の人数や毎日の使用量も、寿命に大きく関わってきます。大人数の家庭や、頻繁に大量のお湯を使う家庭では、ヒートポンプや貯湯タンクに大きな負荷がかかり、機械の消耗が早くなることが考えられます。
3-3.水質の影響
水道水が硬質の地域や井戸水を使っている場合には、タンク内にスケールやカルシウムが付着しやすくなります。これによって、加熱効率が低下したり、部品の損傷が早まったりして、寿命が短くなる原因になります。
3-4.メンテナンスの有無
定期的なメンテナンスを怠ると、汚れや異物が蓄積することで故障が早まってしまうリスクがあります。定期的にフィルターの掃除やタンクの排水洗浄を行えば、機械への負担を軽減できるのです。定期的にエコキュートを点検することは、故障や不具合を早期に発見できるきっかけにもなります。
4.自宅のエコキュートの寿命を知る方法とは?
エコキュートの寿命について考える上で、もっとも気になるのが自宅のエコキュートの寿命がどれくらいかということではないでしょうか。そこでここからは、自宅のエコキュートの寿命を知る方法を紹介していきます。
4-1.設置年・製造年の確認
取扱説明書や本体をチェックしてみましょう。製造年や設置年が記載されているはずなので、設置からの年数を把握できます。
4-2.使用環境・使用状況の把握
家族構成や使い方、設置環境などを振り返ってみましょう。厳しい環境にあったり、使用頻度が高かったりする場合には、一般的な寿命より早めに交換を検討するのがおすすめです。
4-3.故障・不具合の兆候をチェック
お湯の温度が設定温度より低かったり、頻繁にエラーが表示されるようになったり、異音や異臭が気になるようになったりは、どれも劣化や故障のサインです。早めに専門業者に点検・修理を依頼するのがおすすめです。
4-4.専門業者の定期点検を受ける
定期点検を受けていれば、現在の状態やおよその寿命についても尋ねられます。
5.エコキュートの寿命が近いサインとは?
エコキュートの寿命が近づくと、次のようなさまざまなサインが現れます。寿命が近いサインが現れたら、買い替えを検討するといいでしょう。
5-1.湯温・湯量の低下
設定している温度までお湯が温まらずぬるくなったり、一度に使える湯量が減ったりすることが増えたら、ヒートポンプやヒーター部分が劣化することで、加熱能力の低下している恐れがあります。
5-2.エラーコードの頻発
リモコンに表示されるエラーコードは、故障の原因を特定するのに重要な手掛かりになります。とくに同じコードが繰り返し表示される時には、部品を交換したり本体を買い替えたりする必要が考えられます。
5-3.異音・異臭がする
今までになかったような異音が聞こえるようになった場合には、ファンモーターのベアリング劣化や、配管の不具合が考えられます。焦げ臭いようなにおいのする場合には、配線や基盤の異常が考えられ、放置すると火災の恐れもあって危険です。
6.寿命を超えて使い続けるリスクとは?
まだ大きな問題がなく使えるからといって、寿命を超えてエコキュートを使い続けるには、次のようなリスクが考えられます。
6-1.突発的な故障のリスク
寿命を過ぎてもまだ使えることもありますが、ある日突然お湯が出なくなると、生活に大きな支障が出てしまいます。
6-2.電気代の増加
エコキュートの寿命が近づき加熱効率が落ちると、お湯を沸かして保温しておくのに必要以上の電力を消費します。結果的に電気代が高くなってしまうので、そうなる前に新しい省エネタイプのエコキュートへ交換した方が経済的です。
6-3.修理が不可能なケースも
寿命とされる10~15年以上経過したエコキュートは、部品の生産を終了しているケースもあります。そうなると、ちょっとした故障でも部品が手に入らず、新しいものに交換するしかありません。部品が手に入ったとしても、再度故障する可能性を考えると、製造から10年以上経過した機種の場合には、故障の際も修理より交換を検討した方がいいでしょう。
7.エコキュートの寿命を延ばすメンテナンス方法
最後に、エコキュートをなるべく長く使い続けたい人のための、寿命を延ばすメンテナンス方法を紹介します。
7-1.フィルター掃除
エコキュートは、外気の熱を取り込んでお湯を沸かすのに使うため、フィルターが詰まっていると、効率低下を招きます。月に1回は、ほこりやゴミを取り除く習慣をつけるといいでしょう。
7-2.貯湯タンクの排水・洗浄
常に水のたまった状態にある貯湯タンクは、スケールや汚れが付着しやすく、劣化や故障の原因になります。一度水を抜く「排水」作業は、業者に依頼しなくても自分でもできる作業です。定期的に排水を行うのも、寿命を延ばすのに有効なメンテナンスです。
7-3.設置環境の見直し
一度設置したエコキュートを移設するのは現実的ではないものの、潮風が当たるなら防錆対策、寒冷地なら凍結防止対策を行うなど設置環境に応じた対策なら可能です。直射日光や積雪からエコキュートを守るカバーも有効です。
7-4.定期点検・メンテナンスを受ける
メーカーやエコキュート販売店などによる定期的な点検・メンテナンスを受けるのは、エコキュートの故障を予防し寿命を延ばすのにもっとも効果的です。配管やタンク内部の汚れや水漏れ、部品の劣化など、目に見えない部分までプロに確認してもらえます。早期に不具合を見つけてもらえば、部品交換など軽微な対応で済んで、大きな故障を未然に防げます。また、点検時にさまざまなアドバイスや寿命の予測を聞けるのもメリットでしょう。
8.まとめ
エコキュートの「耐用年数」は会計上の基準であって、実際の使用可能期間を表す「寿命」とは異なります。エコキュートの寿命は約10~15年ではあるものの、設置環境や使用頻度、水質やメンテナンス状況などによって変動します。寿命が近づいているエコキュートは湯温の低下やエラーコードの頻発、異音・異臭といったサインが現れるものです。定期的なメンテナンスや点検を受けるとともに、サインを見逃さないようにすれば、突然の故障による生活への支障を最小限にできるでしょう。
エコキュートの耐用年数・寿命について心配になったら、「エコホーテ」にご相談ください。エコホーテでは、エコキュートの点検・修理や交換までをワンストップで対応いたします。経験豊富なスタッフが、設置環境や使用状況などをしっかりチェック・ヒアリングして、最適な1台をご提案いたします。定期点検サービスで、長期的な安心をサポートいたしますので、今のエコキュートを長く使いたい方、そろそろ買い替えを検討しているという方も、お気軽にお問い合わせください。