2025年12月22日
エコキュートの水圧が弱い原因と解決法!高圧タイプへの買い替え検討

エコキュートを使っていて「シャワーの勢いが弱い」「お湯を出すと水圧が下がる」と感じる場合、まずは給水フィルターの詰まりや止水栓の絞りすぎを疑いましょう。これらが原因であれば、特別な工事をしなくても、自分で掃除や調整をして水圧を元に戻すことができます。
エコキュートの水圧は、お湯をタンクにためておく「貯湯式」という仕組み上、水道の圧力をそのまま使えないため、ガス給湯器と比べて元々弱くなる傾向があります。加えて、機器の内部にあるフィルターが水道水に含まれるゴミやサビで詰まると、急に水の通りが悪くなり、水圧がさらに低下してしまうからです。
特に、急にシャワーの勢いが弱くなったと感じたら、お風呂場のシャワーヘッドの根本にある給水フィルターを見てみましょう。そこにホコリや砂が溜まっていれば、それを歯ブラシなどで取り除くだけで、すぐに水圧が回復することが多々あります。
この記事では、エコキュートの水圧が弱い根本的な原因をわかりやすく説明し、誰でも簡単にできる水圧回復のためのチェックと対処法を具体的にお伝えします。まずは自分でできる対策を行い、それでも解決しない場合に高圧タイプへの買い替えを検討しましょう。
エコキュートの水圧が弱いと感じる根本的な理由
エコキュートを使っていて水圧が弱いと感じるのは、故障ではなく、構造によるものがほとんどです。水圧が弱くなる仕組みを知っておきましょう。
貯湯式の構造が水圧を弱くする仕組み
エコキュートは、お湯をタンクにためておく「貯湯式」という方法で動いています。これが、水圧が弱くなる一番の原因です。
- 水道直圧ではない:
ガス給湯器のように、水道管から直接お湯を出す「水道直圧式」とは違い、エコキュートはタンクの中で水の圧力を一度受け止める必要があります。 - 減圧弁の存在:
タンクにお湯をためるとき、大きな水道の圧力がかかるとタンクが壊れてしまうため、「減圧弁」という部品で圧力を弱めてからタンクに入れます。この減圧弁を通ることで、お湯を使うときの水圧が下がってしまうのです。
このため、特に2箇所同時にお湯を使う(キッチンとシャワーなど)と、水圧がさらに分散してしまい、勢いが弱くなったと感じやすくなります。
標準タイプは水圧を約半分に抑えてしまう
エコキュートには、主に「標準タイプ」と「高圧タイプ」があります。水圧の弱さが問題になるのは、多くの場合「標準タイプ」を使っているご家庭です。
標準タイプのエコキュートは、タンクに入れるときの水圧を約170kPa(キロパスカル)程度に抑えています。これは、通常の水道の勢いと比べると、だいたい半分くらいです。
| タイプ | タンク内の圧力の目安 | 水圧の特徴 |
|---|---|---|
| 標準タイプ | 170kPa前後 | シャワーの勢いが弱く感じる場合がある |
| 高圧タイプ | 280kPa以上 | 勢いが強く、2箇所同時使用も快適 |
もし現在、標準タイプをお使いで水圧に不満があるなら、この構造的な弱さが原因だと知っておくと良いでしょう。
【急に弱くなった】自分でできる水圧低下の原因チェック
元々は普通だったのに、急に水圧が弱くなったと感じる場合、それは機器の不調や詰まりが原因かもしれません。まずは業者を呼ぶ前に、以下の3点を自分でチェックしてみましょう。
チェック1:水が出る場所にある給水フィルターの詰まり
エコキュートの本体には、水道水に含まれるサビやゴミが機器の中に入らないようにする「給水フィルター(ストレーナー)」がついています。
- 場所:
主に貯湯タンクの給水口(水道水が入っていく部分)についています。取扱説明書で場所を確認しましょう。 - 詰まりの影響:
このフィルターにゴミが溜まると、水の通り道が狭くなり、急激に水圧が弱くなることがあります。特に、水道管の工事があった後などは、サビや泥が一気に流れ込んで詰まりやすいです。
チェック2:給水栓や止水栓が絞られていないか確認
エコキュート本体や、お湯を使う場所の近くにある「止水栓(水の量を調整する栓)」が、何らかの原因で閉じ気味になっていないか確認します。
- 確認場所:
貯湯タンクの給水配管の途中にある元栓や、台所、洗面台の下にある給水栓をチェックします。 - 調整の影響:
地震対策や点検などで誰かが栓を回して絞ったままになっていると、水量が制限されて水圧が弱くなります。栓がしっかりと開いているか、確認しましょう。
チェック3:シャワーヘッドや混合栓の目詰まり
エコキュート本体ではなく、お湯が出る部分が原因で水圧が弱く感じている場合もあります。
- シャワーヘッド:
シャワーヘッドの穴に水垢やカルキが詰まっていると、水の勢いが弱くなります。分解して掃除できるものもあるので試してみましょう。 - 混合栓:
蛇口の中にあるお湯と水を混ぜる部品(混合栓)に不調や詰まりがあると、水量そのものが減ることがあります。
水圧を元に戻すために自分でできる簡単な対処法(具体的な手順)
急な水圧低下の原因が「詰まり」だった場合、自分で掃除や調整をするだけで、水圧が回復することがあります。
給水フィルターを外して掃除する手順
給水フィルターの掃除は、水圧回復の自己対処法として最も効果があります。
- 水の元栓を閉める:
必ず、貯湯タンクのそばにある水道の元栓(止水栓)を閉めて、水が流れない状態にします。 - フィルターを外す:
給水口についているフィルターやネジを、工具(モンキーレンチなど)を使って慎重に緩めて外します。 - 掃除する:
フィルターに付着したゴミやサビを、歯ブラシや使い古しのブラシで丁寧に取り除きます。 - 元に戻す:
きれいにしたら、元通りにフィルターとネジを締め直し、止水栓を開けて水圧が回復したか確認します。
シャワーヘッドを交換する際の選び方
シャワーヘッドを交換するだけでも、水圧が強く感じられる場合があります。
- 節水タイプは要注意:
節水シャワーヘッドは、水の出る穴を小さくして水圧を高めていますが、エコキュートがもともと水圧の弱い標準タイプだと、水量が少なすぎて逆に勢いが物足りなく感じる場合があります。 - 推奨:
水圧に不満がある場合は、「増圧機能付き」と書かれているシャワーヘッドを選ぶと、体感的な水圧が向上することが期待できます。
専門業者に頼む前に確認したい給湯圧設定
一部のエコキュート機種では、リモコンの設定で「給湯圧力」を調整できる場合があります。
- 設定の確認:
お湯の使用量が少ない深夜帯などに、リモコンの設定画面を見て、水圧を調整する項目がないか確認しましょう。もし「低」「中」「高」などと選べる場合は、「高」に設定してみます。 - 注意点:
ただし、多くの標準タイプのエコキュートは、安全上の理由から設定できる水圧の上限が決まっています。設定を変えても、劇的な水圧アップは期待できないことを知っておきましょう。
水圧を強くしたいなら!高圧タイプへの買い替えを考える
自分でできる対処法で水圧が改善しない場合、それは機器の構造的な限界です。根本的な解決を求めるなら、高圧タイプのエコキュートへの買い替えを検討しましょう。
高圧タイプはどれくらい水圧が強いのか(kPaの目安)
高圧タイプのエコキュートは、標準タイプよりも高い水圧に対応できるようにタンクが丈夫に作られています。
| タイプ | タンク内の圧力の目安 | 標準との比較 |
|---|---|---|
| 標準タイプ | 約170kPa | 弱い |
| 高圧タイプ | 約280kPa | 標準の約1.6倍 |
| ハイパワー高圧 | 320kPa以上 | 標準の約1.9倍 |
水圧が280kPa以上あれば、ほとんどのご家庭でシャワーの勢いに不満を感じることはなくなります。特に「ハイパワー高圧」を選べば、ガス給湯器と変わらない勢いを感じることができます。
2箇所同時使用や高層階で真価を発揮する理由
水圧が強い高圧タイプは、以下のような環境で特に力を発揮します。
- 2箇所同時使用:
標準タイプでは、台所でお湯を出しながらシャワーを使うと、水圧が分散してシャワーの勢いが大幅に落ちます。高圧タイプなら、分配されても水圧が落ちにくく、両方で快適に使えます。 - 高層階や3階での使用:
水道の水圧は、上の階に行くほど弱くなります。設置場所が1階でも、2階や3階でシャワーを使う場合、高い水圧が必要です。高圧タイプなら、上階でも十分な勢いを保てます。
標準タイプと高圧タイプの本体価格の差はどれくらいか
高圧タイプは、丈夫なタンクや高性能な部品が使われているため、標準タイプよりも本体価格が高くなります。
- 価格差の目安:
同じメーカー、同じ容量の機種で比べた場合、高圧タイプは標準タイプより数万円から10万円程度高くなる傾向があります。
しかし、水圧の不満を解消して長く快適に暮らすための投資と考えれば、十分に費用に見合ったメリットがあると言えます。
高圧タイプのエコキュートが解決する水圧の悩み
高圧タイプに買い替えることで、普段の暮らしのこんな悩みが解決します。
浴槽へのお湯はり時間が短くなるメリット
水圧が強いということは、水の出る勢いだけでなく、一度に流れる水の量(流量)も増えるということです。
- 時間短縮:
標準タイプで浴槽にお湯をためるのに15分かかっていたのが、高圧タイプにすることで10分程度に短くなるなど、時間の短縮につながります。忙しい夕方の時間帯には、この時間の短縮が大きなメリットになります。
節水シャワーでも水圧が維持できる
水圧が弱い標準タイプの場合、節水シャワーを使うと、さらに水量が減ってしまい、快適さが失われることがあります。
- 快適な両立:
高圧タイプであれば、元々の水圧が強いため、節水シャワーを使っても、勢いと水量を維持したまま、電気代と水道代の両方の節約を両立させることが可能です。
水圧を強くするための費用対効果が低い対処法
水圧を強くしたいという目的だけで、大掛かりな工事や部品の追加を検討するのは、費用と手間を考えるとおすすめできません。
途中に加圧ポンプを設置する工事はおすすめできない理由
エコキュートとシャワーの間に、水圧を上げるための「加圧ポンプ」を設置する提案を受けることがあるかもしれません。
- おすすめできない理由:
ポンプの本体価格や設置工事費が高く、10万円以上の費用がかかることがあります。また、ポンプ自体が故障するリスクや、運転音がうるさいなどのデメリットもあります。ポンプの寿命が来ると、再度交換費用がかかります。
ポンプを設置するくらいなら、最初から高圧タイプのエコキュートに買い替える方が、トータルの費用や手間、安心感の面で優れています。
配管を太くする配管工事は費用に見合わない
水圧を上げるために、古い細い配管を太い配管にすべて交換するという方法も理論上はありますが、これも現実的ではありません。
- 理由:
配管が壁の中や地面の下を通っている場合、大規模な内装や外構工事が必要となり、費用が数十万円と高額になります。これはエコキュートの買い替え費用を大幅に超えてしまうため、費用対効果が非常に低くなります。
まずは自分でできる簡単な対処法を試し、次に高圧タイプへの買い替えを検討するのが、最も合理的な手順です。
まとめ
エコキュートの水圧が弱い主な原因は、お湯をタンクにためる「貯湯式」という構造にあります。特に古い機種や標準タイプでは、水圧が弱くなりやすいです。
- 自分でできる対処法:
急に水圧が弱くなった場合は、シャワーヘッドの根本にある給水フィルターの詰まりが原因の可能性が高いです。掃除をするだけで水圧が回復することがあります。 - 根本的な解決:
自己対処で解決しない、または2箇所の同時使用で水圧に不満がある場合は、高圧タイプやハイパワー高圧タイプのエコキュートへの買い替えを検討しましょう。 - 注意点:
加圧ポンプの設置や配管を太くする工事は費用が高くつくため、費用対効果が低いと知っておきましょう。
この記事を参考に、水圧の弱い原因を見つけ出し、快適なバスタイムを実現してください。







